制作後の保守が重要!ECサイトを継続運用するためのチェックリスト

ECサイト制作・構築

ECサイトは「作って終わり」ではない

「ECサイトを制作したものの、更新や不具合対応に追われて大変……」
「保守費用の相場や、どこまでお願いすべきか分からない」

こうした悩みをお持ちの企業・個人事業主の方は少なくありません。

実は、ECサイト運営で成果を出し続けるには“保守・運用”が欠かせません。
本記事では、保守の重要性やチェックリスト、外部パートナーの選び方まで詳しく解説します。

ECサイトにおける保守の重要性

ECサイトは常に最新の状態で安全かつ快適に利用できる状態を保つ必要があります。システムの不具合やセキュリティの脆弱性、商品情報の誤表記などが放置されていると、ユーザーの信頼を失い、売上にも悪影響を及ぼします。

保守が適切に行われていないと、機会損失だけでなく、企業のブランド価値をも損ねてしまうリスクがあります。特に、決済機能に障害が発生した場合は、ユーザー離脱が即座に起こりかねません。こうした背景から、継続的な保守体制の構築はECサイト運営における「生命線」とも言える存在です。

主な保守業務とは?

  • CMS・システムのバージョンアップ対応
  • サーバー・ドメインの管理
  • セキュリティ対策(SSL証明書、WAF設定など)
  • 商品情報の更新、キャンペーンバナーの差し替え
  • 問い合わせ対応用のフォームやメール設定

放置するとどうなる?

  • ECサイトが表示されなくなる
  • 決済機能が動作しなくなる
  • 管理画面にログインできなくなる
  • 検索順位の大幅な下落
  • ユーザー離脱率の増加

ECサイト保守・運用の具体的な作業一覧

1. セキュリティ管理

不正アクセスや情報漏洩を防ぐための体制づくりが不可欠です。

  • 定期的な脆弱性診断やファイアウォールの設定は、外部攻撃からサイトを守る第一歩です。
  • SSL証明書が期限切れになると、ユーザーは警告画面に誘導され、離脱率が跳ね上がる要因になります。
  • 強固なパスワードポリシーと管理者のアクセス制限もセットで行いましょう。

2. サイト表示・機能の監視

常にユーザーが快適に利用できる状態を保つ必要があります。

  • 表示速度が遅くなるとコンバージョン率にも直結します。
  • レスポンシブ対応が崩れていないか、定期的なデバイス別確認も有効です。
  • エラー通知やフォーム不具合は、売上に直結する要素です。

3. コンテンツ・商品情報の更新

最新情報を反映させることで信頼性を維持。

  • 商品情報が古い、在庫切れのままになっていると、サイトの信頼性が著しく低下します。
  • 季節ごとのキャンペーンや特集ページの差し替えは、ユーザーの関心を引き続ける上で重要です。
  • SEO対策としても、定期的なコンテンツ更新は効果的です。

4. システムメンテナンス

サーバーやCMSの安定稼働を保ちます。

  • WordPressや使用しているCMSのアップデートにより新機能の追加や脆弱性の修正が行われるため、常に最新状態に保つ必要があります。
  • プラグインやテーマとの互換性も確認しながら進めるのがポイントです。
  • メンテナンスモードを活用することで、ユーザーへの影響を最小限に抑えられます。

5. バックアップと復旧体制

トラブル時にもすぐに復元できる体制が重要です。

  • 自動化されたバックアップ設定で、ヒューマンエラーの防止と効率化を実現。
  • 実際の復旧テストを行っておくことで、いざというときの対応スピードを大幅に高められます。
  • バックアップデータの保存場所(ローカル・クラウド)も多重化しましょう。

6. アクセス解析と改善提案

保守業務と合わせてアクセス解析を実施し、施策につなげることができれば売上向上にも貢献できます。

  • GA4やヒートマップツールを活用したユーザー行動の可視化により、具体的な改善点が見えてきます。
  • 月次レポートの作成と共有により、チーム全体で課題を共有する文化を作ることもできます。

トラブル事例とその解決策(具体例ベース)

トラブル1:ECサイトが突然表示されなくなった

原因例:サーバー契約更新忘れ・DNS設定ミス
解決策:契約管理のアラート設定と、DNSレコードのダブルチェックを保守手順に追加。

トラブル2:決済ができない、エラーが発生

原因例:外部決済サービスのAPI仕様変更・SSL証明書の期限切れ
解決策:SSLの自動更新設定と、決済APIの定期バージョン確認を保守フローに組み込み。

トラブル3:スマホで表示が崩れる

原因例:テーマ・テンプレートのレスポンシブ非対応または改変
解決策:テーマ編集前のバックアップ徹底、CSSのバージョン管理。

プラットフォーム別:保守でズレやすい要点

だれがどこまで面倒を見るのか(責任分界)と、保守の“落とし穴”になりやすい点を、Shopify/WordPress(WooCommerce)/MakeShopの3タイプでご紹介いたします。

Shopify(クラウド型/SaaS)

責任分界:サーバ運用・TLS/SSL・セキュリティ基盤(DDoS対策/PCI準拠)はShopify側が担保。インフラ保守は不要。

テーマとコード管理:テーマはGitHub連携やCLIでバージョン管理が可能。未公開テーマでのプレビューを使い、検証→本番反映の“擬似ステージング”運用が基本(完全なDB複製つきの別環境は標準外)。

URLリダイレクト:管理画面から301の作成/一括インポートに対応。移行時のURL変更にも実務的に対応できる。

速度最適化の要点:アプリの追加=コード追加でStorefront性能に直結。不要アプリ/タグの棚卸し、LCP/INP/CLSを意識したテーマ最適化、公開前の未公開テーマ検証を保守手順に。

WordPress+WooCommerce(自社運用型/オープンソース)

責任分界:サーバ・PHP・WP本体・プラグイン・テーマ更新はサイト側の責務。

更新と検証:ステージング環境での動作確認→本番反映を運用標準に。更新前の完全バックアップとロールバック計画を必須化。

互換性とセキュリティ:複数プラグインの組み合わせで互換性問題が起きやすい。MFA/最小権限、不要プラグインの一掃、脆弱性情報の定期確認をルーチンに。

パフォーマンス:キャッシュ戦略(ページ/オブジェクト)、画像最適化、DB最適化、長タスクの削減でLCP/INP/CLSを改善。

MakeShop(ASP)

SEO・サイトマップ:管理画面でタイトル/メタの個別・一括設定、サイトマップとサーチコンソール連携が可能。

301リダイレクト:www有無の301や、拡張機能でのURLリダイレクト(CSVインポート対応)などの手段あり(※契約やモードにより設定箇所が変動)。一方で.htaccessなどサーバ直の自由な設定は不可のため、複雑な多対一マッピング等は制約を受ける。

運用のコツ:モード(例:クリエイターモード)により設定場所が変わるため、手順をモード別に明文化。テンプレート更新や画像最適化は“設計で勝つ”。

よくある質問(FAQ)

Q1:ECサイトの保守は自社で行えますか?

A. 可能ですが、技術的な知識と継続的なリソースが必要です。特にセキュリティ対応や障害対応には専門性が求められます。

Q2:保守契約を外注する際の費用目安は?

A. 月額1〜5万円程度が一般的です。内容や対応範囲により変動します。

Q3:トラブル時はすぐに対応してもらえますか?

A:保守契約内容によります。24時間365日対応や、緊急時専用の連絡手段があるかも確認しましょう。

Q4:保守を怠るとSEOに影響しますか?

A:はい。表示速度の低下やエラー増加は検索順位にも悪影響を及ぼします。

Q5:どのような企業に保守を依頼するのが良いですか?

A:ECに特化したノウハウを持ち、実績が豊富な会社がおすすめです。対応スピードやレポート提出の有無も比較検討しましょう。

チェックリスト:保守契約時の確認ポイント

  • セキュリティ対応(WAF・SSL証明書の更新)
  • CMSやプラグインの更新頻度
  • バックアップ頻度と保存先
  • 監視体制の有無(死活監視・障害通知)
  • サイト改修・更新の対応範囲とスピード
  • 月次レポート提出の有無
  • サポート対応時間と緊急連絡手段

ECサイトの保守・運用に不安がある方はご相談ください

ECサイトの“保守”は、単なる維持管理ではなく、売上を取りこぼさないための攻めの運用そのものです。障害を未然に防ぎ、速度とセキュリティを常に良好に保ちつつ、在庫・価格・計測の精度を高めていけば、広告を増やさなくてもCVRとLTVはじわじわ伸び続けます。私たち digrart は、その再現性を仕組みとして実装することにこだわっています。

対応プラットフォームは Shopify/WooCommerce(WordPress)/MakeShop(ASP) など主要サービスに幅広く対応。監視・バックアップ・リリース管理・サイトの表示スピード・SEO対策・セキュリティ強化・分析レポーティングまで、貴社の現状と目標に合わせて設計します。緊急対応の体制もご要望に沿って柔軟にプランニング可能です。

まずは現状の保守体制や課題をお聞かせください。ヒアリング後、優先度の高い改善ポイントと概算プランをわかりやすくご提示します。小さく始めて大きく育てる進め方も得意です。

大阪でECサイトに関するお悩みがある方は、ぜひ一度ご相談ください。
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この記事を書いた人

digrart編集部

大阪市中央区のweb制作会社のメンバーが、Webサイト制作、ECサイト構築、SEO対策、Webコンサルティングの最新情報や実践的なハウツーをお届けします。初心者からプロまで役立つノウハウや業界トレンドを分かりやすく解説。web戦略の成功をサポートするための情報が満載です!

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