SEO対策 無料ツール実践ガイド|本当に使える組み合わせと運用フロー

SEO対策

「まず何から着手すればいいの?」というご相談をよくいただきます。結論から言うと、無料ツールだけでも「現状把握 → 改善 → 検証」の基本ループは十分回せます。

最初は Google Search Console(GSC) と PageSpeed Insights/Lighthouse を軸に、キーワード調査(Google キーワードプランナー/Google Trends)、構造化データ検証(Rich Results Test)、内部監査(Screaming Frog 無料版)、リンクや健全性の確認(Bing Webmaster Tools/Ahrefs Webmaster Tools 無料版)を組み合わせると、コストをかけずに着実な改善が進めやすくなります。

無料でできること / できないこと

できること

  • インデックス状況と検索クエリの把握(GSC)
  • 速度・UXの課題の特定(PSI & Lighthouse)
  • テーマ/関連語のあたり付け(キーワードプランナー、Trends)
  • 構造化データの適合チェック(Rich Results Test)
  • 500 URLまでの内部監査(Screaming Frog 無料版)
  • 基本的な被リンク・技術監査(Bing WT / Ahrefs WMT 無料枠)

できないこと

  • 大規模サイトの網羅的クロール・定点監視(有料版の領域)
  • 詳細な競合キーワード・流入推計(専用SaaSが有利)
  • コンテンツ制作の自動化(結局は人の編集が決め手)

無料ツールを「診断と仮説づくり」に使い、改善は小さく素早く。このリズムが回り始めると、成果を感じやすくなります。

まず入れるべき基本セット

Google Search Console(GSC)

  • 検索クエリ、掲載順位、CTR、インデックス状況を確認。リライト候補の抽出に使います。
  • 「平均掲載順位 11〜20 位」かつ「表示回数はあるが CTR が低い」ページは、タイトル・導入・H2の意図合わせで伸びやすいことが多いです。

PageSpeed Insights & Lighthouse

  • LCP / CLS / INP を中心に、速度と体験のボトルネックを可視化。まずはファーストビューの画像最適化と不要スクリプトの整理から手をつけると、無理なく改善しやすいです。

キーワードプランナー / Google Trends

  • テーマの妥当性と季節性をざっくり確認。関連語のヒントから見出し案を広げます。

Screaming Frog(無料版)

  • 500 URLまでの内部監査。重複タイトル/メタ欠落/4xxリンクなどを洗い出し、改修前後の差分確認にも便利です。

Bing Webmaster Tools / Ahrefs Webmaster Tools(無料)

  • 被リンクや技術的な健全性の確認に。Google以外の検索エンジン視点も押さえられます。

目的別おすすめレシピ

既存記事の CTR を上げたい

  1. GSCで「表示はあるが CTR が低い」クエリを抽出。
  2. タイトル・導入文・H2 の検索意図合わせ(数字やベネフィットを足す)。
  3. FAQ構造化を追加して Rich Results Test で適合確認。
  4. PSIで LCP/CLS をチェックし、ファーストビューを軽量化。

新規記事のテーマ選定

  1. Trends で季節波形を確認。
  2. キーワードプランナーで関連語の塊を把握。
  3. SERP観察で上位の共通構造(定義→手順→注意点など)をメモ。
  4. 公開後は GSC でクエリ差分を追い、見出しや段落を調整します。

速度改善の道筋

  1. PSI/Lighthouseでボトルネックを把握。
  2. 画像のWebP化/遅延読み込み/クリティカルCSSを優先。
  3. DevTools の Performance で長タスクを分割。
  4. 再計測→差分の記録を残しておくと、次回の施策設計が楽になります。

競合比較の深掘り(無料ツール中心でできるところまで)

「競合がなぜ上位にいるのか」を、無料ツールでもかなりの範囲で観察できます。
ここではSERP(検索結果)→構造→網羅性→権威性→速度/UXの順で、迷いなく見ていくための手順をご提案します。

1:SERP分解(検索結果の“意図”を読む)

  • 上位10件のページタイプ(解説記事/比較/事例/Q&A/公式)が似ているかを確認。
  • 「よくある質問」「注目のスニペット」など、Googleがどの要素を重視しているかをメモ。

2:見出し・網羅性の比較(Screaming Frogと目視)

  • 上位3〜5記事のH2/H3構成を一覧化(Screaming Frog の「Outline」やブラウザ拡張でもOK)。
  • 共通している見出し=落としてはいけない基本要素。差分=差別化の余地として控えます。

3:情報の深さ・一次情報の有無

  • 企業独自のデータ/体験談/手順キャプチャがあるかを確認。
  • 自社側で用意できる一次情報(実測、事例、QA対応内容)を洗い出し、信頼性(E‑E‑A‑T)を高める方向で差別化します。

4:外部評価(無料での把握範囲)

  • Ahrefs Webmaster Tools 無料枠や Bing WTで、被リンクの質と出所をざっくり確認。
  • ローカル要素が強いクエリでは、会社情報/ポリシー/問い合わせ導線の整備が効くケースも多めです。

5:速度/UX(PSI & Lighthouse)

  • 競合ページのスコア傾向も把握し、ファーストビューの軽さCLSの安定など、差をつけやすいポイントを拾います。

ここまでをテンプレ化すると、記事ごとの診断がだいぶ楽になります。社内では「SERP観察メモ → 見出し比較表 → 差分仮説 → 一次情報の差し込み案」の4点セットで回すと、再現性が出やすい印象です。

無料ツールの簡易比較表

用途 主な無料ツール 強み 弱み
検索状況の把握 Google Search Console 公式データで精度が高い 競合比較は弱い
速度/UX監査 PSI/Lighthouse 改善提案が具体的 実装には開発知識が必要
キーワード調査 キーワードプランナー / Trends 関連語と季節性がつかみやすい 正確値の深掘りは有料が有利
内部監査 Screaming Frog(無料) 500URLまで素早く点検 大規模サイトは足りない
リンク/技術 Bing WT/Ahrefs WMT 無料で基本を押さえられる 網羅性は限定的
キーワード調査 Rich Results Test リッチリザルト対応の整合確認 表示は保証されない

30日スプリントの運用例(無料だけで実践)

Week1:診断

GSCで「表示多×CTR低」を抽出/PSI&LighthouseでLCP・CLS・INPを把握。

Week2:改善

タイトル・導入の意図合わせ、FV画像の最適化、不要JSの削減、FAQスキーマ追加。

Week3:検証

再計測・GSCのCTR推移確認。必要に応じて見出しや段落を追記。

Week4:横展開

うまくいった型を他ページへ展開。チェックリストを整備して定常化します。

よくある質問(FAQ)

Q1:無料ツールだけで十分でしょうか?

A. 初期~中規模であれば十分に回せるケースが多いです。競合が強い領域や大規模サイトでは、のちほど有料SaaSをピンポイントで足すと良いかもしれません。

Q2:INPが悪いと言われました。何から手を付ければ?

A. 長タスクの分割と不要JSの削減が近道です。Lighthouseの提案とDevToolsのPerformanceタブで原因特定を進めるのがおすすめです。

Q3:構造化データを入れれば必ず表示されますか?

A. 表示は保証されません。まずはエラーをなくし、検索意図に合う形で整えると、機会は広がります。

Q4:キーワードプランナーは費用が必要ですか?

A. 調査だけなら無料で使えます。より精度の高い数値が必要な場合は、広告運用を検討してもよいでしょう。

まとめ

無料ツールは「お試し」ではなく、日々の改善を回すための実用的な道具です。まずは GSC × PSI/Lighthouse を起点に、キーワード調査・構造化・内部監査を小さく素早く回してみましょう。

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この記事を書いた人

digrart編集部

大阪市中央区のweb制作会社のメンバーが、Webサイト制作、ECサイト構築、SEO対策、Webコンサルティングの最新情報や実践的なハウツーをお届けします。初心者からプロまで役立つノウハウや業界トレンドを分かりやすく解説。web戦略の成功をサポートするための情報が満載です!

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