「WordPressが重い」を解決。大阪の制作会社が実践するCMS高速化の技術的アプローチ

「サイトの表示速度が遅くて、せっかくの広告流入が離脱につながっている」 「WordPressを長く運用しているうちに、管理画面の動作まで重くなってきた」 大阪の企業様からWeb診断のご依頼をいただく際、このような切実なご相談が後を絶ちません。
表示速度の改善は、今や単なる「親切心」ではなく、検索順位や成約率(CVR)を左右する死活問題です。 本記事では、一般的な速度改善の枠を超え、大阪の制作現場で私たちが実際に手を動かして改善している「WordPress特有」の技術的アプローチを、より深掘りして解説します。
特に、広告出稿や営業導線(問い合わせ・資料請求)が事業に直結している企業様ほど、表示速度の遅れはそのまま機会損失になります。 「遅いのは分かるが、どこから触るべきか分からない」「自己流で触って崩れるのが怖い」と感じている場合は、まず原因の特定から始めるのが最短ルートです。
なぜWordPressは「重く」なりやすいのか?3つの技術的要因
画像サイズを小さくする、といった表面的な対策だけでは解消されない「WordPress特有」のボトルネックは、主に以下の3点に集約されます。
1. データベース(DB)の肥大化とクエリの遅延
WordPressは記事を保存するたびに、過去の編集履歴を「リビジョン」としてDBに自動保存します。これが数年分の運用で数千件、数万件と溜まると、ページを表示するために必要なデータを探し出す処理(クエリ)に大きな負荷がかかります。
さらに現場で多いのが、wp_optionsのautoloadデータ肥大です。autoloadは「ページ生成のたびに読み込まれる設定値」なので、ここが太ると全ページのTTFB(サーバー応答)に直撃します。 加えて、期限切れのtransient(疑似キャッシュ)が溜まっていたり、複雑な構成でテーブルが増えたりすると、クエリが複雑化して体感速度が落ちやすくなります。
「リビジョン削除」だけでは改善しないケースは珍しくありません。TTFBが遅いサイトは、autoload・transient・定期処理(Cron)・プラグイン起因のクエリが絡んでいることが多く、まずは“どこで時間を使っているか”の切り分けが重要です。
2. プラグインによる「リソースの奪い合い」
便利なプラグインですが、導入するたびに独自のCSSやJavaScriptが読み込まれます。 多くのプラグインが「その機能を使っていないページ」でもスクリプトを読み込んでしまうため、ブラウザは不要なファイルを読み込むために処理を一時停止(レンダリングブロック)させ、結果として表示開始までの時間が延びてしまいます。
加えて、計測タグ(GTM)やチャット、ヒートマップなどのサードパーティスクリプトが増えると、操作レスポンス(INP)にも悪影響が出やすくなります。「点数は悪くないのに離脱が増えた」というケースは、ここが原因のことも多いです。
3. PHP処理能力とサーバー応答時間の低下
WordPressは、リクエストのたびにPHPというプログラムが動作してHTMLを生成します。 古いバージョンのPHPを使い続けていたり、テーマのコードが非効率だったりすると、サーバーがHTMLをブラウザに返すまでの時間(TTFB:Time to First Byte)が長くなります。
速度改善は「画像最適化から」と言われがちですが、広告流入・問い合わせ導線の改善を狙うなら、まずTTFB(サーバー側)を詰めるのが最優先になります。 サーバーが遅いままでは、フロント側の小手先最適化では限界があるためです。
制作会社が実践する「WordPress高速化」の具体的手順
digrartでは、安易にキャッシュプラグインに頼るのではなく、「どこが詰まっているか」を計測→改善→再計測の順で、構造的な最適化を行います。 特に問い合わせ獲得が目的のサイトでは、「点数」よりも体感速度とCV導線の安定を重視します。
| 対策カテゴリ | 具体的な実施内容 |
|---|---|
| DB最適化 | 不要リビジョンの削除。autoload/transientの整理。DBのインデックス最適化。 |
| コード整理 | 機能を「functions.php」に記述しプラグイン削減。必要なページでのみCSS/JSを読み込む。 |
| 画像配信 | WebPへの自動変換と遅延読み込み。LCP画像のみ遅延させず優先読み込み。 |
| サーバー刷新 | 最新PHPへの移行。HTTP/3対応やOPcache、サーバーキャッシュの適切設定。 |
キャッシュは「プラグイン」ではなく「階層」で設計する
高速化の要はキャッシュですが、現場では「入れる・入れない」ではなくどの層で、何を、どこまでキャッシュするかを設計します。 問い合わせ導線(フォーム等)を誤ってキャッシュすると、CVに直結する事故につながるためです。
| キャッシュ階層 | 狙いと注意点 |
|---|---|
| ブラウザ | 静的ファイルの再訪問を高速化。Cache-Control等の適切な設定が前提。 |
| ページ | HTMLを丸ごと配信。フォーム送信後や会員ページなどの動的ページは除外必須。 |
| オブジェクト | Redis等でDB負荷を軽減。サーバー構成により相性があるため慎重に導入。 |
| OPcache | PHP実行を高速化。TTFB改善に効くが、サーバー側の適切な設定が必要。 |
「自社でできること」と「プロが介入すべきこと」の線引き
問い合わせ獲得を狙うなら、自己対応とプロ対応の境界線を明確にすることが重要です。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 自社対応可 | 未使用プラグインの整理、画像の容量削減、不要ページの削除・統合。 |
| 制作会社推奨 | TTFB改善(PHP/DB)、JS/CSSの読み込み制御、サードパーティの棚卸しと遅延設計。 |
「点数が上がればCVも上がる」とは限りません。例えばJS最適化の設定次第では、フォーム検証が動かなくなり、結果的にCVRが下がることがあります。問い合わせ獲得を最優先するなら、“改善してはいけない導線”を守りながら進める設計が必須です。
Googleが求める「Core Web Vitals」への対応
高速化において、Googleが提唱するユーザー体験指標「Core Web Vitals(コア ウェブ バイタル)」の改善は避けて通れません。
出典:Core Web Vitals について(Google 検索セントラル)
LCP / INP / CLS を実務でどう改善するか
LCP(表示の体感速度)
サーバー応答(TTFB)の短縮に加え、LCP画像(メインビジュアル等)を「遅延させずに優先読み込み(プリロード)」させる設計が有効です。
INP(操作レスポンス)
クリック反応に直結します。GTMのタグ整理やサードパーティJSの実行タイミングを遅延させ、メインスレッドを解放することで改善します。
CLS(視覚的な安定性)
画像や広告枠のサイズ(width/height)を予約し、読み込み後のガクッとしたズレを防ぐことで、ユーザーの信頼低下を防ぎます。
Webサイト診断で「何を見るのか」:相談前の不安をなくす
digrartでは、表面的なスコア確認ではなく、“遅い原因の特定”と“費用対効果の判断材料”を目的に診断します。
診断項目とアウトプット
・Core Web Vitalsのボトルネック特定とDB状況(autoload等)の精査
・プラグイン/サードパーティタグの棚卸しと改善余地の可視化
・優先順位付きの改善提案と、改修時のリスク(計測停止等)の回避策
よくある質問(FAQ)
表示速度改善だけの相談でも可能ですか?
可能です。今のWordPressを活かしたまま、どこに手を入れると効果が最大化するかを優先して整理します。
どれくらいで効果が出ますか?
TTFBやキャッシュ設計が原因の場合は、改善後すぐに体感が出やすいです。構造に関わる場合は段階的に進めます。
まとめ:表示速度は「おもてなし」の第一歩
WordPressの高速化は、一度設定して終わりではありません。記事が増え、運用が続くほど負荷は蓄積していきます。 「最近重い」と感じた時や、広告流入の離脱が増えたタイミングこそ、原因特定に着手すべき時です。
大阪でWordPressサイトの高速化やCVR向上にお悩みの方は、ぜひ一度digrartへご相談ください。 貴社のビジネスを加速させる、本質的な速度改善をご提案いたします。
関連サービス:大阪のWebサイト診断・分析 / 大阪のCMS構築・WordPress導入支援
この記事を書いた人
大阪市中央区にて2009年よりWeb制作・運用支援を行い、1,000件以上の実績を持つWeb制作会社「digrart(ディグラート)」編集部が、本記事を執筆・監修しています。
現場で培った豊富な知見を活かし、Webサイト制作、ECサイト制作、SEO対策、Webコンサルティングの実践的なハウツーをお届けします。
初心者からプロまで、Web戦略の成功をサポートする実務ベースの情報が満載です。
関連記事
-
ECサイトの「スピード改善」|0.1秒の表示遅延が離脱を招く技術的理由
「広告費をかけて集客しているのに、コンバージョン率(購入率)が上がらない」 「スマホで見ると、商品画像が表示されるまでに時間がかかる」 大阪でECサイトの運...
-
Webサイトが重い理由を解説!原因を知って対処する方法【表示速度改善】
普段Webサイトを利用していて「このサイト、表示されるのが遅いな(重いな)」と感じたことはありませんか? 知りたい情報があるのに画面がなかなか切り替わらないと...
-
Googleが重視する「Core Web Vitals(表示速度)」の改善方法|PageSpeed Insightsで点数を上げる技術的施策
「自社のホームページ、表示されるのが遅い気がする…」 「PageSpeed Insightsで計測してみたら、点数が赤点だった」 そんなお悩みをお持ちのWe...
-
WordPressでよく使うおすすめプラグイン12選
Googleで「WordPress シェア率」を検索すると、トップにAIによる概要が表示されました。 「WordPressのシェア率は、世界では43.4~64...