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士業(弁護士・税理士)の集客術|「相談ハードル」を下げて受任率を倍増させる写真撮影とライティング

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先生、その腕組み怖いです 士業(弁護士・税理士)のWeb集客術 受任率を上げる写真と文章

「ホームページへのアクセスはあるのに、問い合わせ(受任)に繋がらない」
「紹介案件は成約するが、Web経由の新規顧客は面談に進まない」

大阪で弁護士、税理士、司法書士といった士業の先生方から、このようなご相談をよくいただきます。
リスティング広告やSEO対策でアクセスを集めることはもちろん重要ですが、士業のWeb集客において、それ以上にボトルネックとなりやすいのが「相談ハードル(心理的な壁)」です。

一般の方にとって、法律事務所や会計事務所に電話をかけるのは、人生で一番緊張する瞬間かもしれません。
本記事では、ユーザーの「怖い・高い・難しそう」という心理的ハードルを科学的に取り除き、受任率を倍増させるための「写真」と「ライティング」の戦略について、具体例を交えて解説します。

士業サイトのCVR(転換率)を下げる「3つの心理的壁」

まず、ユーザーが問い合わせボタンを押す直前に、どのような不安を感じているかを理解する必要があります。
士業サイトにおける離脱原因の9割は、以下の3つに集約されます。

心理的壁 ユーザーの深層心理(インサイト)
① 心理的ハードル
(怖い)
「先生に怒られるんじゃないか」「素人の質問をしたら馬鹿にされるんじゃないか」「堅苦しくて話しにくそう」
② 金銭的ハードル
(高い)
「相談だけで高額な請求が来るんじゃないか」「結局いくらかかるのか分からないのが怖い」
③ 手続き的ハードル
(面倒)
「電話したら契約させられそう」「予約の手順が複雑そう」

これらの壁を、デザイン(写真)とコンテンツ(文章)で一つずつ壊していく作業こそが、士業における「Web集客」の本質です。

💡 ユーザー行動の理解
ユーザーがどのような心理状態で検索し、どのような情報を求めてサイトを訪れるのか。検索意図の深掘りについては以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:SEOで重要なユーザー行動とは?検索意図の理解とUI改善で成果を上げる方法

【写真編】「先生」ではなく「パートナー」に見せる撮影ディレクション

多くの士業サイトで、重厚な本棚の前で腕を組んだ先生の写真が見られます。
「権威性」は伝わりますが、困っているユーザーにとっては「威圧感」でしかありません。
受任率を上げるためには、以下の3つのシーンを撮影し、サイト内に配置してください。

1. 「相談風景」でミラーニューロンを刺激する

プロフィール写真以上に重要なのが、「相談者(モデル)と向き合って、優しく話を聞いている写真(引きの画)」です。

人間には「ミラーニューロン」という、他者の行動を見て自分も同じ体験をしているように感じる脳の働きがあります。
親身に話を聞いている写真を見せることで、ユーザーは無意識に「自分の話もこうやって聞いてもらえるんだ」と疑似体験し、安心感を抱きます。

▼ 撮影のポイント
・先生は「話す」のではなく「頷いて聞いている」表情で。
・手元にはメモを用意し、「真剣に記録をとってくれている」様子を演出する。

2. ザイオンス効果を狙った「自然な笑顔」

トップページや「はじめての方へ」ページでは、カメラ目線の柔らかい笑顔の写真を使用します。
心理学の「ザイオンス効果(単純接触効果)」により、好意的な表情をWeb上で何度も目にすることで、会う前からの信頼残高を高めることができます。

▼ 参考イメージ
清潔感のある自然光の下で、ネクタイを少し緩めたカットや、オフィスの観葉植物越しのアングルなど、「プライベートな柔らかさ」を少し混ぜるのがトレンドです。

3. オフィスの「透明性」を可視化する

「雑居ビルの薄暗い一室」というイメージは、来所への最大の障壁です。
エントランス、相談スペース、スタッフが働いている様子など、普段の空気感が伝わる写真を掲載しましょう。
もしオフィスが古くても、「整理整頓されている様子」や「明るい照明」があれば信頼には繋がります。

💡 撮影準備リスト
プロのカメラマンに依頼する際、どのような準備が必要かについては、以下の記事の「素材準備」の項目が参考になります。
関連記事:LP制作に必要な準備リスト|原稿・画像・サーバー環境のチェックポイント

【ライティング編】「PASの法則」で感情を動かす文章術

写真で安心感を与えたら、次は文章で「この先生なら解決してくれる」という確信を与えます。
ここで有効なのが、マーケティングでよく使われる「PAS(パス)の法則」です。

P (Problem):問題提起 ユーザーが抱えている悩みや痛みを明確にする。
A (Agitation):煽り・共感 その問題を放置するとどうなるか、その辛さに寄り添う。
S (Solution):解決策 自社のサービスならどう解決できるかを提示する。

【例文】相続問題(税理士・弁護士)の場合

× 悪い例(専門用語の羅列)
「当事務所では、遺産分割協議書の作成および相続税申告の代行業務を行っております。民法〇〇条に基づき、適正な処理を…」

〇 良い例(PASの法則・翻訳)
【Problem】 突然の相続で、何から手を付ければいいか分からずお困りではありませんか?
【Agitation】 役所への手続きは平日しかできず、放っておくと親族間でのトラブルに発展したり、不要な追徴課税が発生したりするリスクがあります。大切なご家族との関係が悪化するのは避けたいですよね。
【Solution】 私たちにお任せいただければ、書類集めから親族間調整まで全て代行します。あなたは故人との思い出を整理する時間だけ大切にしてください。

このように、専門用語をユーザーの「生活言葉」に翻訳し、感情に訴えかける構成にします。

料金表は「松竹梅」で提示する

「要相談」「お見積もり」は、ユーザーに「高額請求されるかも」という恐怖を与えます。
正確な金額が出せなくても、以下の3パターンを用意することで判断しやすくなります。

  • ライトプラン(相談のみ): 〇〇円 / 30分
  • スタンダードプラン(手続き代行): 〇〇円〜
  • フルサポートプラン(完全お任せ): 〇〇円〜

特に「相談料無料」や「着手金0円」といったフロント商材を用意することは、問い合わせへのハードルを極限まで下げる最強の施策です。

【導線編】「電話する」以外の選択肢を用意する

最後に、問い合わせボタン(CTA)の設計です。
「電話」と「メールフォーム」だけでは、現代のユーザーを取りこぼしています。

LINE公式アカウントの導入

特にBtoC(離婚、相続、交通事故など)の分野では、メールよりもLINEでの相談が圧倒的に好まれます。
国内9,700万人以上が利用するLINEは、「メールのような形式的な挨拶文(拝啓〜など)」が不要であるため、ユーザーは友人に送る感覚で気軽に相談できるからです。

「電話するほどではないが、ちょっと聞きたい」という層をLINEで囲い込み、ステップ配信などで信頼関係を構築してから面談へ誘導する流れが鉄板です。

マイクロコピーで背中を押す

問い合わせボタンのすぐ近くに添える短い文章を「マイクロコピー」と呼びます。
ここに一言あるだけで、クリック率は大きく変わります。

  • 「匿名でのご相談も可能です」
  • 「強引な勧誘は一切いたしません」
  • 「土日祝も対応しています」

ユーザーが迷う「最後の言い訳」を先回りして潰しておくことが重要です。

まとめ:士業のWeb集客は「権威性」と「親しみやすさ」のバランス

士業のWebサイトにおいて、E-E-A-T(専門性・権威性)は必須ですが、それだけでは選ばれません。
ユーザーは、高い専門性を持ちながらも、自分と同じ目線で話してくれる「人間味のあるパートナー」を探しています。

「写真で安心させ、文章で共感し、導線で背中を押す」。
この一連の流れを設計することで、Webサイトは24時間働く最強の営業マンとなります。

大阪の士業・専門家の方で、受任率の高いホームページ制作やリニューアルをご検討の方は、ぜひ一度digrartへご相談ください。
先生のお人柄や事務所の強みを最大限に引き出し、相談者が安心して問い合わせできるWeb戦略をご提案いたします。
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この記事を書いた人

digrart編集部

大阪市中央区にて2009年よりWeb制作・運用支援を行い、1,000件以上の実績を持つWeb制作会社「digrart(ディグラート)」編集部が、本記事を執筆・監修しています。
現場で培った豊富な知見を活かし、Webサイト制作、ECサイト制作、SEO対策、Webコンサルティングの実践的なハウツーをお届けします。
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