LPのコンバージョン率(CVR)平均は?業界別の目安と数字を上げる改善施策

ランディングページ(LP)を運用している中で、「問い合わせが少ない気がするけれど、これが普通なのかな?」と不安になったことはありませんか?
LPの成果を測る最も重要な指標がコンバージョン率(CVR)です。しかし、この数値は業界や商材、ターゲットによって大きく変動するため、「何%なら正解」という絶対的な基準が見えにくいのが実情です。
そこで本記事では、信頼できる最新の統計データをもとに、LPの平均CVR(業界別ベンチマーク)を解説します。さらに、平均を下回っている場合にすぐ取り組める、具体的な改善施策についてもご紹介します。
LPのコンバージョン率(CVR)とは?計算式と定義
まずは構成を考える前に、B2B特有の購買行動を理解しておく必要があります。ここを履き違えると、どれだけデザインが綺麗でも成果は出ません。
計算式
CVR(%) = コンバージョン数 ÷ セッション数(訪問数) × 100
例えば、月に1,000人がLPを訪問し、そのうち10人が申し込みをした場合、CVRは「1.0%」となります。
CVRが重要視される理由
Web広告において、集客数(クリック数)を増やすには広告費がかかります。しかし、CVRを 1.0% から 2.0% に改善できれば、広告費をかけずに成果を2倍にすることができます。つまり、LPのCVR改善(LPO)は、最もコストパフォーマンスの高いマーケティング施策なのです。
【2024年最新】業界別の平均CVR目安
では、実際にどれくらいの数値を目指せばよいのでしょうか? 世界的なLP作成ツール「Unbounce」などが発表している最新データを参照し、目安を見ていきましょう。
全業界の平均値(中央値)
最新のレポートによると、全業界のLPにおけるCVRの中央値は約6.6%とされています。ただし、これは資料請求やメルマガ登録などの「ハードルの低いCV」も含まれた数値です。一般的に、有料購入や本格的な問い合わせをゴールとする場合、2%〜5%程度が健全な目安と言われています。
もし現在のCVRが1%未満であれば、早急な改善が必要な状態と言えるでしょう。
業界別のCVR目安(参考値)
商材の性質によって、平均値は大きく異なります。以下は主要な業界のデータです。
- EC・通販(E-commerce): 約2.5%〜5.2% 食品や日用品など単価が低いものは高くなりやすく(7%超)、ファッションや美容など好みが分かれるものは低くなる傾向があります。
- B2Bサービス・SaaS: 約3.8% 検討期間が長いため、即決型の商材よりも低くなります。ただし、ホワイトペーパー(資料)ダウンロードなどのリード獲得型であれば、10%近くを目指すことも可能です。
- 金融・保険(Finance): 約6.2% 悩みやニーズが顕在化しているユーザーが多いため、比較的高めの傾向にあります。
- 専門サービス(法律・コンサル等): 約6.1% 緊急性が高い依頼(水漏れ修理、弁護士相談など)はCVRが高くなります。
- 教育・スクール(Education): 約2.6%〜5.8% 高額な受講料が必要な場合、検討が慎重になるため低めの数値が出ることがあります。
CVRが平均より低くなる3つの原因
「平均よりだいぶ低い…」という場合、主に以下の3つのどこかにボトルネックがあります。
① 流入元のユーザー層がズレている
LPの内容以前の問題として、広告のターゲット設定が間違っているケースです。 例えば、「LP制作 格安」というキーワードで広告を出して集客しているのに、LP内で「高品質・高単価」を訴求していれば、ユーザーはすぐに離脱します。
② ファーストビューで魅力が伝わっていない
ユーザーはLPを開いて3秒以内に「自分に関係があるか」を判断します。 ファーストビュー(FV)で、ベネフィット(利益)や実績がパッと見て伝わらない場合、スクロールされずに直帰されてしまいます。
③ 入力フォームが面倒すぎる
「買いたい」「資料が欲しい」と思ったのに、フォームの入力項目が多すぎて諦めてしまうケースです。これを「カゴ落ち」や「フォーム離脱」と呼びます。
数字を確実に上げる!5つの改善施策(LPO)
ここからは、CVRを向上させるために今日からできる具体的なテクニックをご紹介します。
① 表示速度を改善する(1秒の遅れが命取り)
ページの読み込み速度はCVRに直結します。調査によると、読み込みが1秒遅れるだけでCVRは7%低下すると言われています。 また、読み込みが2秒以内のページはCVRが9.6%であるのに対し、5秒かかると1.9%まで激減するというデータもあります。画像の軽量化などを行い、サクサク表示されるようにしましょう。
② CTA(ボタン)を1つに絞る
「資料請求もしてほしい」「LINE登録もしてほしい」「購入もしてほしい」と、複数のゴール(CTA)を設置していませんか? 選択肢が多すぎるとユーザーは迷って行動をやめてしまいます。実際、CTAを1つに絞ったLPは、複数あるLPよりもCVRが高い(平均13.5%)という結果が出ています。
③ 「社会的証明(Social Proof)」を追加する
初めてその会社を知ったユーザーは不安を感じています。
- 「導入実績1,000社突破」
- 「お客様の声(顔写真付き)」
- 「メディア掲載実績」
こうした第三者の評価(社会的証明)を追加するだけで、信頼性が高まり、CVRが最大34%向上する可能性があります。
④ EFO(入力フォーム最適化)を行う
フォームの入力項目を極限まで減らしましょう。 ある調査では、フォームの項目を1つ減らすだけで、CVRが最大50%向上したケースもあります。 「会社名」「氏名」「メールアドレス」など、初回接点では必要最低限の情報に留めるのが鉄則です。
⑤ 専門用語を避けた「わかりやすい言葉」を使う
カッコいいキャッチコピーよりも、小学生でもわかる言葉の方が売れます。 読みやすさを「中学1年生レベル」から「小学5〜6年生レベル」に簡単にするだけで、CVRが50%以上アップしたというデータもあります。専門用語の多用は避け、平易な言葉でベネフィットを伝えましょう。
まとめ:改善の近道は「テスト」にあり
LPのコンバージョン率は、一度作って終わりではありません。 「キャッチコピーをAとBで変えてみる」「ボタンの色を変えてみる」といったA/Bテストを繰り返し、あなたの商材にとっての勝ちパターンを見つけることが、平均超えへの最短ルートです。
もし、
- 「自社の業界平均と比べてCVRが低い」
- 「どこを直せばいいかわからない」
- 「分析やテストをするリソースがない」
とお悩みであれば、ぜひ一度プロにご相談ください。 digrart(ディグラート)では、最新のトレンドと豊富な実績データに基づき、「成果を出すためのLP改善・制作」をご提案します。
成果を出すランディングページ(LP)制作をご検討の方は、ぜひ一度ご相談ください。
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この記事を書いた人
digrart編集部
大阪市中央区のweb制作会社のメンバーが、Webサイト制作、ECサイト構築、SEO対策、Webコンサルティングの最新情報や実践的なハウツーをお届けします。初心者からプロまで役立つノウハウや業界トレンドを分かりやすく解説。web戦略の成功をサポートするための情報が満載です!
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