Web制作の「よくある失敗事例」10選と対策|トラブルを未然に防ぐには

Web制作

Webサイト制作において、「思っていた仕上がりと違う」「公開後に不具合が見つかる」「全然成果が出ない」などのトラブルは珍しくありません。
特に初めてのリニューアルや、社内にWeb専門の担当者がいない場合は、こうした失敗が起きやすくなります。

本記事では、Web制作でありがちな失敗パターンを10個にまとめ、それぞれの対策を紹介します。
発注側として知っておくだけで、トラブルの回避やよりよいサイトづくりにつながります。

1. ゴールが曖昧なまま制作が始まる

「とりあえず古いからリニューアルしたい」といった抽象的な理由で進めると、目的が定まらず、制作途中で迷走しがちです。
デザインや構成に対する評価軸もブレてしまい、社内でも「良い/悪い」の判断ができなくなります。制作会社との意思疎通も難航することが多いです。

【対策】
Webサイトの目的(集客、問い合わせ、採用など)を明確にし、KPIを設定してからプロジェクトを始めましょう。

2. ターゲットユーザーの定義が不十分

「誰向けのサイトか」が曖昧なままだと、デザインやコンテンツの方向性がぶれてしまいます。
結果として、「誰にも刺さらない」無難なサイトになるケースも多く、特にBtoBでは決裁者と実務担当のニーズが混在するため、明確な棲み分けが必要です。

【対策】
ペルソナを設定し、「どんな悩みを持ち、どんな情報を求めているか」を明確にしておくことで、的確な訴求が可能になります。

3. レスポンスが遅く、スケジュールが崩れる

制作中のやり取りで、顧客側のレスポンスが遅れると、プロジェクト全体のスケジュールに大きな影響が出ます。
確認や承認の遅延、追加要望への対応の遅れが重なると、納期が遅れるだけでなく、制作会社のリソース調整も困難になり、結果として品質やコスト面でのトラブルにつながりやすくなります。

【対策】
スケジュールとレスポンス期限を事前に確認し、遅れそうな場合は早めに連絡しましょう。確認事項には期限を設けてリマインドし、迅速なやり取りを心がけることが大切です。

4. コンテンツ制作を後回しにする

「デザインだけ先に作って、原稿はあとで…」という進め方は、スケジュール遅延や情報の整合性ミスにつながります。
そもそも制作会社が想定している原稿ボリュームと実際の文章量が合わず、デザインを大きく調整しなければならない手戻りが発生することもあります。

【対策】
サイト構成(ワイヤーフレーム)と並行して原稿も作成・整理を始め、制作全体の見通しを立てることが重要です。

5. デザインにこだわりすぎて使いにくい

見た目の美しさにこだわりすぎて、情報が探しづらい、ボタンが小さいといったユーザビリティの低下が起こるケースがあります。
たとえば、動きの多いアニメーションや背景動画が原因で、読み込みが遅くなったり、閲覧者の集中が妨げられることもあります。

【対策】
ユーザー目線での導線設計やアクセシビリティ(読みやすさ・使いやすさ)を優先し、バランスの取れたデザインにしましょう。

6. コーディング・CMS/ECシステム構築後の大幅な修正依頼

デザイン提出段階でデザインや動き(ギミック)をすり合わせ、修正の最終確認を行っていても、コーディング完了後やシステムの実装後になってから「やっぱりここを変えたい」といった依頼が出てくることがあります。
内容によっては大幅な改修となり、追加見積もりが発生することも。これを巡って認識のズレが起きると、依頼主と制作会社の間にトラブルが生じやすくなります。

【対策】
デザインの確認段階でよく確認し、気になる点があればこの時点で必ず伝えるようにしましょう。
また、「あとで修正すればいい」と思っていると、工程が進んだ後では対応が難しくなり、追加費用がかかるケースもあります。

7. SEOが後回しになっている

公開後に「検索で全然出てこない!」となるのは、SEO設計が不十分だった典型的なパターンです。
見た目や表現を優先するあまり、キーワードが埋もれたり、ページ構造が検索エンジンに伝わりづらい作りになってしまうことも少なくありません。

【対策】
キーワード選定、タイトル・見出し設計、構造化マークアップなどを、企画段階からSEOを意識して取り入れましょう。

8. 問い合わせフォームが使いにくい

フォームが長すぎたり、必須項目が多すぎると、ユーザーは途中で離脱してしまいます。
また、エラー表示がわかりにくい、送信完了後のサンクスページがない、という細かい点がコンバージョン率に大きな影響を与えることもあります。

【対策】
最小限の項目で完了できるフォームを設計し、入力しやすいUI(スマホ対応、プレースホルダー活用など)を意識しましょう。

9. 社内確認フローが混乱する

確認・承認フローが不明確だと、「誰が判断するのか」「どこまで進んでいるのか」が分からなくなり、進行が滞ります。
特に部署をまたぐプロジェクトでは、関係者の意見が割れて合意形成に時間がかかり、納期に間に合わなくなるケースも見られます。

【対策】
プロジェクト開始時に「誰が何を決めるのか」を明確にし、進捗管理ツールや定例ミーティングで状況を共有しましょう。

10. 公開後の運用・改善がされていない

せっかく作ったサイトも、更新されず放置されると、情報が古くなり、信頼性を損ないます。
古いままのスタッフ情報やイベント告知、リンク切れなどは、訪問者にマイナスの印象を与え、「この会社は本当に活動しているのか?」と疑問を持たれる原因になります。

【対策】
公開後の保守・更新体制を確保し、アクセス解析やユーザーフィードバックをもとに改善を続けていくことが重要です。

まとめ|「作って終わり」にしないために

Web制作は、単なる見た目の美しさではなく、ビジネスの成果を生み出すための“設計と運用”が求められます。
今回紹介した失敗事例と対策を事前に知っておけば、制作会社との連携もスムーズに進み、より効果的なWebサイトを構築できます。

「何を目的に、誰に届けるのか」を常に意識しながら、制作を進めていきましょう。

大阪でWebサイト制作をご検討の方は、ぜひ一度ご相談ください。
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この記事を書いた人

digrart編集部

大阪市中央区のweb制作会社のメンバーが、Webサイト制作、ECサイト構築、SEO対策、Webコンサルティングの最新情報や実践的なハウツーをお届けします。初心者からプロまで役立つノウハウや業界トレンドを分かりやすく解説。web戦略の成功をサポートするための情報が満載です!

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