Shopifyアプリのおすすめ10選|日本の配送・決済・帳票出力に対応する必須アプリと導入コスト

「Shopify(ショッピファイ)を導入したいが、日本の宅配便(日時指定)に対応できるか不安」
「領収書や納品書を、日本のフォーマットで自動発行したい」
世界シェアNo.1のECプラットフォームであるShopifyは、越境ECやデザインの自由度に優れていますが、標準機能だけでは「日本の商習慣」に完全に対応できない部分があります。
そこで重要になるのが「Shopifyアプリ」による機能拡張です。
今回は、Shopifyパートナーとして数多くのECサイト構築を手掛けるdigrartが、実務で頻繁に導入している「日本のECサイト運営に必須のアプリ」と「売上・効率を最大化するアプリ」を10個厳選してご紹介します。
Shopifyアプリ導入の考え方とコスト感
Shopifyには8,000種類以上のアプリが存在しますが、入れすぎるとサイトが重くなったり、アプリ同士が干渉して不具合(コンフリクト)を起こしたりする原因になります。
まずは「これがないと日本のECとして成立しない」という必須機能を優先し、その後にマーケティング機能を足していくのが鉄則です。
コスト感としては、月商100〜300万円規模のストアであれば、月額100ドル〜150ドル程度(約1.5万〜2.5万円)のアプリ利用料を見込んでおくのが一般的です。
一般的に成長フェーズのストアでは「月額5,000円〜15,000円」程度のアプリ費用がかかると言われています。
これに加え、今回ご紹介するような「LINE連携(月額$50〜)」や「業務効率化ツール」を本格的に導入すると、トータルで$100〜$150程度の予算が必要になります。
【基本編】日本の商習慣・運営に対応する必須アプリ5選
日本国内で商品を販売する場合、配送日時指定や帳票類への対応、データ管理は「あって当たり前」の機能です。
これらをカバーする定番アプリをご紹介します。
1. 配送マネージャー(配送日時指定)
日本のECサイトで最も重要な「配送日時指定」をカート画面に表示させるアプリです。
ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便など主要な配送業者に対応しており、指定できない日(休業日など)の設定も可能です。
- 費用目安: 月額 $9.90〜(無料プランあり)
- 特徴: ノーコードで簡単に導入でき、置き配設定などにも対応。
2. Ship&co(送り状発行)
受注データから、ワンクリックで配送業者の「送り状(伝票)」を発行できるアプリです。
手書きやCSVでの書き出し作業が不要になり、出荷作業の時間を劇的に短縮できます。
- 費用目安: 月額プラン:1,100円〜(従量課金あり)
- 特徴: 複数の運送会社アカウントを一元管理可能。
3. Quick Order Printer(帳票発行)
納品書、請求書、領収書をPDFで発行・印刷できるアプリです。
日本のインボイス制度(適格請求書)に対応したフォーマットが用意されており、お客様自身でマイページからダウンロードしてもらう設定も可能です。
- 費用目安: 月額 $9.00〜
- 特徴: デザインテンプレートが豊富で、日本の法対応も迅速。
4. Japan Order CSV(受注データ出力)
Shopifyの注文データを、日本の会計ソフトや基幹システムが取り込みやすいCSV形式で出力するアプリです。
標準のCSVは項目名が英語だったり文字化けしたりするため、経理処理をスムーズにするために導入します。
- 費用目安: 無料プランあり(有料版は月額 $29.99〜)
- 特徴: 項目や並び順を自由にマッピング(設定)できる。
5. Matrixify(データ一括管理)
商品データ、顧客データ、注文データなどをExcelやCSVで一括インポート・エクスポートできる、運営者必須のツールです。
商品の一括登録や、他カートからの引っ越し(データ移行)作業などで頻繁に使用します。
- 費用目安: 無料プランあり(有料版は月額 $20.00〜)
- 特徴: 標準機能よりも大量のデータを高速かつ柔軟に処理可能。
Shopifyはアプリ拡張性が高い反面、コストも積み上がりがちです。「Makeshop」や「BASE」といった他のカートシステムとの機能・コスト比較については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:【徹底比較】Shopify・MakeShop・BASE|自社に合うECカートの選び方
関連記事:BtoB ECサイト構築ガイド|ASPカート vs パッケージ vs オープンソース徹底比較
【拡張編】売上UPと業務効率化を実現するアプリ5選
運営の基盤が整ったら、次は「接客」や「業務自動化」で利益率を高めましょう。
6. CRM PLUS on LINE(LINE連携)
Shopifyの会員IDとLINEアカウントを連携させ、LINEで発送通知を送ったり、会員限定のセグメント配信を行ったりできるアプリです。
メルマガよりも圧倒的に開封率が高く、リピート購入の促進に不可欠なツールです。
- 費用目安: 無料プランあり(有料版は月額 $10.00〜)
- 特徴: LINEログインによる会員登録の簡略化が可能。
7. Judge.me Product Reviews(レビュー機能)
商品ページに口コミ(レビュー)機能を追加します。
購入後のメールでレビューを依頼し、写真付きの投稿を促すことも可能です。SEO対策としても有効です。
- 費用目安: 完全無料プランあり(Awesomeプランは月額 $15.00)
- 特徴: コスパが非常に良く、デザインのカスタマイズ性も高い。
8. RuffRuff 予約販売
在庫切れ商品の「再入荷通知」や、発売前の新商品の「先行予約」を受け付けることができるアプリです。
販売機会の損失(チャンスロス)を防ぎ、発売前の需要予測にも役立ちます。
- 費用目安: 月額 $9.00〜(無料体験あり)
- 特徴: 日本のベンダーが開発しており、サポートも日本語で安心。
9. TēPs(業務自動化)
「注文が来たらチャットツールに通知」「特定の顧客にタグ付け」など、日々のルーティンワークを自動化できるアプリです。
日本のEC運営現場の声から生まれた機能が多く、かゆいところに手が届く効率化ツールです。
- 費用目安: 月額 $149〜(無料体験あり)
- 特徴: ノーコードで複雑な条件分岐の設定が可能。
10. Omni Hub(スマレジ連携・会員統合)
タブレットPOS「スマレジ」とShopifyの会員情報・ポイントを連携させるアプリです。
店舗とECサイトのポイントを一元化(オムニチャネル化)し、顧客の囲い込みを実現します。
- 費用目安: 月額 $150.00〜(無料体験あり)※別途スマレジ側の費用が発生する場合あり。
- 特徴: 店舗購入履歴に基づいたECマーケティングが可能に。
【実績紹介】アプリ連携によるOMO(店舗・EC統合)の実現
実店舗とECサイトを持つ企業にとって、最大の課題は「在庫と会員情報の統合」です。
digrartが支援させていただいた事例では、複数のアプリと外部システムを組み合わせることで、高度な連携を実現しています。
A.D.S.R. Official Online Store 様
アイウェアブランド「A.D.S.R.」様の公式サイトリニューアルにおいて、Shopifyをベースに以下のシステム連携を実装しました。
- 在庫管理:クラウド在庫管理システム「ロジクラ」と連携し、倉庫とECの在庫をリアルタイム同期。
- 店舗レジ(POS):タブレットPOS「スマレジ」を導入し、店舗の売上データを管理。
- 会員・ポイント統合:アプリ「Omni Hub(オムニハブ)」を使用し、店舗とECのポイント・会員情報を一元化。
これにより、お客様は「店舗で試着してECで買う」「ECで貯めたポイントを店舗で使う」といったシームレスな体験が可能になりました。
まとめ:アプリ選定は「相性」と「サポート」が鍵
Shopifyアプリは便利ですが、海外製のアプリは管理画面が英語だったり、日本の他のアプリと競合して動かなくなったりするリスクもあります。
自社の事業フェーズに合わせて、必要な機能を最小限の構成で導入することが成功の秘訣です。
digrartはShopifyパートナーとして、アプリの選定から導入設定、外部システムとのAPI連携までトータルでサポートいたします。
「やりたいことはあるけれど、どのアプリを使えばいいか分からない」という方は、お気軽にご相談ください。
ShopifyでのEC構築やアプリ選定にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
無料相談はこちらから
関連サービス:大阪のECサイト制作・構築
この記事を書いた人
大阪市中央区にて2009年よりWeb制作・運用支援を行い、1,000件以上の実績を持つWeb制作会社「digrart(ディグラート)」編集部が、本記事を執筆・監修しています。
現場で培った豊富な知見を活かし、Webサイト制作、ECサイト制作、SEO対策、Webコンサルティングの実践的なハウツーをお届けします。
初心者からプロまで、Web戦略の成功をサポートする実務ベースの情報が満載です。
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