ECサイト制作・構築

【2025年版】BtoB向けECサイト制作に強いプラットフォーム5選と選び方の基準

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失敗しないシステム選定 BtoB ECおすすめプラットフォーム5選 費用・機能を一覧表で徹底比較!

「電話やFAXでの受発注業務が煩雑で、ミスがなくならない」
「既存顧客からのリピート注文をもっと効率化したい」

働き方改革やDX(デジタルトランスフォーメーション)の流れを受け、企業間取引(BtoB)においてもECサイトを導入し、受発注業務をデジタル化する動きが加速しています。
経済産業省の調査によると、BtoB-ECの市場規模は年々拡大しており、EC化率は約37.5%と、BtoC(約9.1%)を大きく上回る勢いで普及しています。
出典:経済産業省「電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました(令和5年8月31日発表)」

しかし、BtoBサイトは一般的なネットショップとは求められる機能が全く異なります。
今回は、BtoB EC構築で失敗しないための「選び方の基準」と、実績豊富なプロが選ぶ「おすすめのプラットフォーム5選」を徹底比較します。

BtoB向けECサイトに必要な「5つの機能要件」

一般消費者向け(BtoC)のECサイト作成ツールをそのまま流用すると、多くの場合、業務フローに合わず失敗します。
企業間取引ならではの商習慣に対応するため、以下の機能が備わっているか、またはカスタマイズで対応可能かを必ず確認しましょう。

1. クローズドサイト(会員制)機能

誰でも閲覧・購入できるBtoCサイトとは異なり、BtoBでは「取引契約を結んだ企業だけが利用できる」仕組みが必要です。
ID・パスワードによるログイン制限や、会員登録の承認制(審査フロー)機能が必須となります。

2. 顧客ごとの「価格出し分け」機能

取引実績や契約内容によって、卸価格(掛け率)が異なるのがBtoBの常識です。
「A社には定価の7掛け、B社には6掛け」といったように、ログインしたユーザーごとに異なる価格を表示させる機能が求められます。

3. 多様な決済方法(掛け払い・請求書払い)

クレジットカード決済だけでなく、企業間取引で主流の「掛け売り(請求書払い)」や「銀行振込」に対応している必要があります。
最近では「NP掛け払い」などの決済代行サービスと連携できるプラットフォームも人気です。

4. 見積書の発行機能

社内稟議を通すために、購入前に「見積書」が必要です。
カートに入れた商品の見積書をPDFで即時発行できる機能があれば、発注側の手間を大幅に削減できます。

5. リピート注文・クイックオーダー

BtoBでは、決まった商品を定期的に発注するケースが大半です。
「いつもの注文履歴から再発注」や「型番(SKU)を入力して一括カート投入」など、発注担当者の作業時間を短縮するUI/UX設計が重要です。

【徹底比較】BtoB EC制作に強いプラットフォーム5選

上記の要件を満たせるサービスの中から、特に導入実績が多く、信頼性の高い5つのプラットフォームを厳選しました。
それぞれの特徴と、向いている企業のタイプを解説します。

サービス名 種類 費用感(目安) 特徴・おすすめ
Shopify SaaS型 月額 $25〜
※B2B機能はPlusプランやアプリが必要
デザインや拡張性が高い。D2Cや海外展開を視野に入れている企業向け。
makeshop ASP型 月額 13,200円〜
※別途BtoBオプション費用が必要
機能数が豊富。BtoCサイトとBtoBサイトを同時に運用したい企業向け。
EC-CUBE オープンソース 月額 0円
※構築・開発費として数百万円〜が必要
カスタマイズ性が無限大。独自の商流や複雑な要件がある企業向け。
Bカート BtoB専用ASP 月額 9,800円〜
※初期費用 80,000円〜
BtoBに必要な機能が標準搭載。低コスト・短期間で導入したい企業向け。
アラジンEC パッケージ 要問い合わせ
※中〜大規模向け
基幹システム連携に強い。在庫・販売管理を含めてDX化したい企業向け。

① Shopify(ショッピファイ)

【特徴】
世界シェアNo.1のコマースプラットフォーム。近年「B2B on Shopify」などBtoB機能が大幅に強化されています。

  • メリット: アプリによる機能拡張性が高く、デザインも自由自在。越境ECにも強い。
  • デメリット: 本格的なBtoB機能を使うには上位プラン(Shopify Plus)が必要な場合がある。
  • 向いている企業: デザインやブランドの世界観を重視したいD2C企業や、将来的に海外展開も視野に入れている企業。

Shopify 公式サイト

② makeshop(メイクショップ)

【特徴】
流通額No.1を誇る国産ASPカート。「BtoBオプション」を追加することで、会員制サイトや掛け払いに対応可能です。

  • メリット: 機能数が非常に多く、サポート体制も手厚い。BtoCとBtoBを1つのサイトで管理できる。
  • デメリット: 多機能ゆえに管理画面の操作を覚えるのに時間がかかる場合がある。
  • 向いている企業: 既にBtoCを行っており、同じ運用フローでBtoBも始めたい企業。

makeshop BtoBオプション詳細

③ EC-CUBE(イーシーキューブ)

【特徴】
国内シェアNo.1のオープンソース型カート。自社サーバーに構築するため、完全に独自のシステムを作り込むことが可能です。

  • メリット: カスタマイズの自由度が無限大。基幹システムとの複雑な連携も可能。
  • デメリット: 構築・保守コストが高くなる。セキュリティ対策も自社で行う必要がある。
  • 向いている企業: 特殊な商流があり、既存のパッケージでは対応できない企業。

EC-CUBE 公式サイト

④ Bカート(BtoB特化型ASP)

【特徴】
BtoB専用に開発されたSaaS型カートシステムです。価格の出し分けや販路ごとの商品表示設定など、BtoBに必要な機能が標準搭載されています。

  • メリット: 低コスト(月額9,800円〜)で即導入可能。カスタマイズ不要で標準機能が充実。
  • デメリット: ASPのため、デザインや独自機能の自由度は低め。
  • 向いている企業: とにかく早く、安く受発注システムを導入したい企業。

Bカート 公式サイト

⑤ アラジンEC

【特徴】
基幹システムなどの業務管理システムを提供する企業が開発した、BtoB専用ECパッケージです。

  • メリット: 在庫管理や販売管理などのバックオフィス業務との連携に強みがある。
  • デメリット: 導入コストはASPに比べて高額になる傾向がある。
  • 向いている企業: アナログな受発注業務と、社内の在庫管理業務を一元化してDXを進めたい企業。

アラジンEC 公式サイト

自社に合ったプラットフォームを選ぶ「3つの基準」

これだけ種類があると迷ってしまいますが、選定の軸は以下の3点に絞るとスムーズです。

① 「現在の業務フロー」を変えられるか?

既存のアナログな業務フローをそのままシステム化しようとすると、莫大なカスタマイズ費用(EC-CUBE等)がかかります。
コストを抑えるなら、機能が豊富なASP(Bカート等)を選び、システムに合わせて業務フロー側を変更する決断も必要です。

② 基幹システムとの連携が必要か?

在庫データや受注データを、社内の基幹システムとリアルタイムで同期させる必要があるかどうか。
CSV連携で十分なのか、API連携が必要なのかによって、選ぶべきプラットフォームは変わります。

③ 「売上」を作るのか「効率」を作るのか?

「新規顧客を獲得して売上を伸ばしたい(マーケティング重視)」ならShopifyやMakeShop。
「既存顧客の電話注文をWebに移行して楽にしたい(業務効率重視)」ならBカートやアラジンEC。
目的によって最適なツールは異なります。

まとめ:BtoB EC構築は「業務設計」が9割

BtoB向けECサイトの構築は、単なるWebサイト制作ではなく、会社の「業務改革(DX)」そのものです。
システムを入れて終わりではなく、取引先のお客様に使ってもらい、社内の受注業務が効率化されて初めて成功と言えます。

だからこそ、ツール選びの前に「現状の課題」と「あるべき姿」を整理することが何より重要です。

「自社の商流に合うプラットフォームが分からない」「基幹システムとの連携も含めて提案してほしい」とお考えの方は、ぜひ一度digrartへご相談ください。
業務フローの整理から最適なカート選定、構築までトータルでサポートいたします。
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この記事を書いた人

digrart編集部

大阪市中央区のweb制作会社のメンバーが、Webサイト制作、ECサイト構築、SEO対策、Webコンサルティングの最新情報や実践的なハウツーをお届けします。初心者からプロまで役立つノウハウや業界トレンドを分かりやすく解説。web戦略の成功をサポートするための情報が満載です!

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