大阪の中小企業向け|ホームページ制作に使える補助金は?対象・対象外を解説【2026年版】

ホームページの新規制作やリニューアルには費用がかかるため、「補助金は使えるの?」と気になる方は多いはずです。ただし2026年(令和8年度)は制度の改称・終了・要件変更が相次ぎ、“ホームページ制作費”をそのまま補助対象にできる制度は限られています。本記事では、大阪の中小企業が知っておくべき「HP制作費に使える制度」と「間違えやすい対象外の制度」を、公式情報をもとに整理します。
※確認基準日:2026年7月24日。各制度の最新情報・公募状況は必ず公式サイトでご確認ください。
この記事のまとめ
- 結論
- 2026年にホームページ制作費を対象経費として申請できる代表的な制度は「小規模事業者持続化補助金」。ただしウェブサイト関連費だけでの申請はできず、補助金額にも上限がある。
- 理由
- 堺市・岸和田市のデジタル化補助金は一般的なホームページ・ECサイト制作が対象外。デジタル化・AI導入補助金も登録ITツールの導入が対象で、通常のHP制作単体には使えないため。
- 次の一手
- まず自社が使える制度(主に持続化補助金)を確認し、対象経費・公募期間・着手前申請の要件を公式でチェックする。
2026年、ホームページ制作に補助金は使える?(結論)
2026年にホームページ制作費を対象経費として申請できる代表的な制度は、小規模事業者持続化補助金です。ただし、ウェブサイト関連費だけでの申請はできず、補助金額にも上限があります。
一方で、堺市や岸和田市のデジタル化補助金では、一般的なホームページ・ECサイト制作は対象外です。デジタル化・AI導入補助金も、登録されたITツールの導入が対象であり、通常のホームページ制作単体には利用できません。
「大阪の自治体のデジタル化補助金ならHP制作に使えそう」と考えがちですが、実際は対象外のケースが多いため、本記事では使える制度と、間違えやすい対象外の制度を分けて解説します。
補助金と助成金の違い
補助金とは
補助金は国や自治体が政策目的の達成のために交付する制度で、基本的に審査が必要です。申請した全ての事業者が受け取れるわけではなく、採択基準や点数評価に基づいて選ばれます。公募期間が決まっており、競争性がある点が特徴です。
助成金とは
助成金は、一定の支給要件を満たした場合に支給される制度が多く、雇用や人材育成などが対象になることが多いです。ただし、助成金も要件確認や書類審査があり、申請の順序や時期は制度によって異なります。
また、多くの補助金では、交付決定前に発注・契約・支払いなどを行うと対象外になります。助成金についても、制度ごとに申請時期や取組開始前の手続きが定められているため、事前確認が必要です。
【ホームページ制作費に使える制度】小規模事業者持続化補助金(第20回)
小規模事業者が販路開拓・集客に取り組む際の経費を補助する制度で、2026年時点でホームページ制作費を対象経費として申請できる代表的な制度です。ただし第20回から重要な変更があります。
- 対象:常時使用する従業員数が、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は5人以下、宿泊業・娯楽業および製造業その他は20人以下の事業者
- 通常枠:補助上限50万円・補助率2/3。インボイス特例で+50万円(最大100万円)、賃金引上げ特例で+150万円(最大200万円)、両特例併用で最大250万円(賃金引上げ特例の赤字事業者は補助率3/4)
- 【重要】ウェブサイト関連費として申請できる補助金額は最大30万円(税込)で、この費目のみでの申請はできません(チラシ・展示会・広告など他の販路開拓の取組と組み合わせが必要)
公募状況(第20回):申請受付は2026年11月5日〜12月15日17時。事業支援計画書(様式4)の発行受付締切は12月4日です。(本記事の確認基準日2026年7月24日時点では、まだ申請受付開始前です)
【ホームページ制作は”対象外”だが、デジタル化には使える制度】
以下の制度は、業務のデジタル化・AI・ソフト導入などが対象で、一般的なホームページ制作は対象外です。「HP制作に使える」と誤解しやすいので注意してください。
デジタル化・AI導入補助金2026(旧・IT導入補助金)
従来の「IT導入補助金」は2026年から「デジタル化・AI導入補助金2026」に改称されました。中小企業のデジタル化・AI活用を支援する制度です。
- 通常枠:補助率は原則1/2。一定割合の従業員を最低賃金付近で雇用しているなどの賃金要件を満たす場合は2/3以内(小規模であること自体が2/3の条件ではありません)。補助額5万円〜450万円
- ほかにインボイス枠・セキュリティ対策推進枠・複数者連携枠。交付申請は2026年3月30日から開始され、複数回の締切が設定されています。
- HP制作の可否:× 補助対象は登録された「ITツール(ソフトウェア)」の導入で、一般的なホームページ制作単体は対象外
堺市中小企業デジタル化促進補助金(令和8年度)
堺市内の中小企業がIoT・AI・ロボット・RPA・ソフトウェア・クラウドサービスを新たに導入する費用の1/2以内(上限100万円)を補助します。
- HP制作の可否:× 要領に「ホームページ・ECサイトの制作やSEO対策、SNS活用、動画撮影・編集等に係る経費は補助対象となりません」と明記されています
- 公募期間:令和8年5月1日〜8月31日。要件:産業DX支援センターまたは堺商工会議所の支援を受けること 等
- ※2026年度の事前支援相談の申込受付は、2026年7月17日で終了しています。
「がんばる岸和田」企業経営支援補助金(デジタル化促進・2026年度)
岸和田市内の事業者がデジタル化を図る際、1/2(上限30万円)を補助。対象はパッケージソフト・クラウド製品の購入/利用費、委託開発費、ハードウェア等です。
- HP制作の可否:×(原則対象外) コーポレートサイト(ホームページ)の構築・導入・更新や、販売・決済機能の構築等は原則として対象外です
- 申請期限:原則 令和9年1月29日必着。事業着手前の申請が必須(着手後は対象外)
堺市中小企業DXリスキリング補助金(令和8年度)
デジタル人材育成のための研修受講料等を1/2補助(下限2万円・上限20万円)。自社でWeb運用・更新できる体制づくりに役立ちます。
- HP制作の可否:× 制作費は対象外で、対象は研修費用です
- 公募期間:令和8年5月1日〜令和9年1月29日(予算がなくなり次第終了)。原則として、講座開始予定日の1か月前までに申請が必要です
【無料の支援】大阪市「大阪デジタル・AI活用促進プロジェクト」(旧OBDX)
大阪市の中小企業向け支援で、2026年に「大阪デジタル・AI活用促進プロジェクト」として再始動しました。補助金ではなく、無料のデジタル・AI活用相談やセミナーを提供する事業です。制度活用の進め方や自社課題の整理に利用できます。
【参考】2026年で終了・変更になった制度
大阪府「新事業展開テイクオフ支援事業」→ 終了
HP制作・DX初期投資に使えた大阪府のテイクオフ支援事業は終了しました。令和8年度は賃上げを主眼とする「利益率向上・賃上げ支援事業」(補助率2/3・上限500万円、給与総額2.0%以上の引上げ宣言が必須)に移行しており、ホームページ制作を主目的とする制度ではありません。また令和8年度の受付は2026年6月26日で終了しています。
IT導入補助金 → 「デジタル化・AI導入補助金2026」に改称
「IT導入補助金」で検索されている方はご注意ください。2026年からは名称・制度が「デジタル化・AI導入補助金2026」に変わっています(本記事の該当セクションを参照)。
業種別・補助金活用のヒント
ホームページ制作費に補助金を充てたい場合、2026年は持続化補助金(販路開拓の一環としてウェブサイト関連費を計上)が中心的な選択肢です。システム導入(受発注・予約・在庫管理など)はデジタル化・AI導入補助金や自治体のデジタル化補助金の対象になり得ます(HP制作は対象外)。
飲食業
- メニュー紹介・ネット予約・Googleマップ対策など集客力のあるサイト設計が鍵。
- HP制作費は持続化補助金で、予約・顧客管理システム導入はデジタル化・AI導入補助金の対象ツールを検討。
美容・サロン業
- ネット予約・クーポン・SNS連携を重視。
- 予約・顧客管理システムはデジタル化・AI導入補助金、サイト自体の制作は持続化補助金を軸に検討。
建設・不動産業
- 施工実績の掲載、採用強化などがポイント。
- サイト制作費は持続化補助金の販路開拓の一環で検討(自治体デジタル化補助金はHP制作対象外)。
製造業・BtoB企業
- 製品カタログ・問い合わせ導線の強化が中心。
- 受発注・在庫管理システムはデジタル化・AI導入補助金の対象ツールを確認。
教育・スクール系
- レッスン紹介・無料体験予約などの導線が重要。
- 持続化補助金で販路開拓施策とあわせてWeb強化を計画しやすい分野。
補助金を活用する際の注意点
事前申請・スケジュール管理が最重要
多くの補助金は「交付決定前の着手不可」です。制作会社と連携しながらスケジュールを立て、企画・見積を事前に用意しておきましょう。
対象経費と公募期間は必ず最新を確認
制度は年度ごとに名称・補助率・上限・対象経費・公募時期が変わります(2026年は特に変更が多い年です)。本記事も目安とし、申請前に必ず公式の最新公募要領を確認してください。
不採択も想定して準備を進める
補助金は審査制のため、不採択の可能性もあります。予備予算の確保や他制度への切り替えも視野に入れておくと安心です。
補助金制度 比較表(2026年7月24日時点)
| 制度名 | 申請タイミング | 補助率/上限 | 主な対象経費 | HP制作の可否 |
|---|---|---|---|---|
| 小規模事業者持続化補助金(第20回) | 申請受付 2026/11/5〜12/15(計画書発行締切12/4) | 2/3(通常枠上限50万/特例併用で最大250万) | 販路開拓費、ウェブサイト関連費(補助額上限30万・単独申請不可) | △ 条件付きで対象。ウェブサイト関連費のみの申請不可 |
| デジタル化・AI導入補助金2026 | 公募中(複数締切) | 1/2(賃金要件を満たせば2/3)/上限450万 | 登録ITツール(ソフト)導入 | × 一般的なHP制作単体は原則対象外。登録ITツール導入のみ |
| 堺市デジタル化促進補助金 | 〜2026/8/31(事前支援相談の申込は7/17で終了) | 1/2(上限100万) | IoT・AI・ソフト・クラウド導入 | × HP・ECサイト制作、SEO、SNS活用等は対象外 |
| 堺市DXリスキリング補助金 | 〜2027/1/29(講座開始1か月前までに申請) | 1/2(2万〜20万) | 研修受講料・教材等 | × 制作費は対象外。研修費用が対象 |
| がんばる岸和田(デジタル化促進) | 〜2027/1/29(着手前申請) | 1/2(上限30万) | ソフト・クラウド・委託開発・ハード | × コーポレートサイト等の構築・更新は原則対象外 |
詳細・最新の公募状況は各制度の公式サイトをご確認ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 2026年、ホームページ制作に補助金は使えますか?
ホームページ制作費を対象経費として申請できる代表的な制度は、小規模事業者持続化補助金です。ただしウェブサイト関連費だけでの申請はできず、補助金額にも上限(最大30万円)があります。一方、堺市・岸和田市のデジタル化補助金では一般的なホームページ・ECサイト制作は対象外です。デジタル化・AI導入補助金も登録ITツールの導入が対象で、通常のホームページ制作単体には使えません。
Q2. 補助金は誰でももらえますか?
いいえ。補助金は基本的に審査制で、提出した事業計画が評価されて採択される必要があります。要件の確認と計画書の質が重要です。
Q3. ホームページ制作以外にも使えますか?
はい。制度によっては、ソフトウェア・システム導入、広告費、動画制作、チラシ・パンフレット制作、業務システム導入なども対象になる場合があります。
Q4. 申請時に最も注意すべき点は?
「交付決定前に着手してはいけない」点が最重要です。申請後に交付決定通知を受けてから制作等を開始します。先に着手すると対象外になるため注意してください。
まとめ
2026年(令和8年度)の大阪で、ホームページ制作費を対象経費として申請できる代表的な制度は、小規模事業者持続化補助金です(ウェブサイト関連費は上限30万円・単独申請不可)。一方、堺市・岸和田市のデジタル化補助金や、デジタル化・AI導入補助金では、一般的なホームページ制作は対象外という点に注意が必要です。制度の改称・終了も多いため、申請前に必ず公式の最新要領を確認してください。
なお、弊社では補助金の申請代行やサポートは行っておりませんが、補助金の活用を検討されている方へのお見積りの作成や、ご検討用の資料・構成のご提案には対応可能です。制度の要件確認はお客様・各制度の窓口で行っていただく前提となります。
大阪でホームページ制作をご検討の方は、ぜひ一度ご相談ください。
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この記事を書いた人
大阪市中央区にて2010年よりWeb制作・運用支援を行い、1,000件以上の実績を持つWeb制作会社「digrart(ディグラート)」編集部が、本記事を執筆・監修しています。
現場で培った豊富な知見を活かし、Webサイト制作、ECサイト制作、SEO対策、Webコンサルティングの実践的なハウツーをお届けします。
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