GA4（Googleアナリティクス4）の探索レポート活用｜基本のダッシュボードでは見えない「ユーザー行動」の深掘り

最も汎用的な形式です。Excelのピボットテーブルのように、行と列に好きな項目を配置してクロス集計ができます。

• 活用例： 「デバイス別」×「流入元別」のコンバージョン率を比較する。
• 分析の視点： 「スマホの自然検索（Organic Search）だけ直帰率が高い」といった特定のセグメントにおける課題を発見できます。

標準レポートでは見られない組み合わせでデータを抽出できるため、まずはこの形式で全体の傾向を細かく分解してみましょう。

あらかじめ定義したステップ（行動）を、ユーザーがどれくらい通過したか、どこで離脱したかを可視化します。

• 活用例： フォーム到達 → 入力確認 → 完了（サンクスページ）の流れ。
• 分析の視点： 「確認画面までは行っているのに、完了せずに離脱しているユーザーが多い」＝「入力内容の修正が面倒なのでは？」「エラー表示が不親切なのでは？」といった仮説が立ちます。

ECサイトのカゴ落ち分析や、BtoBサイトのフォーム改善（EFO）において非常に強力なツールです。

ユーザーがサイト内でどのようなページ遷移を行ったかをツリー状に表示します。
特に便利なのが、ゴールから遡る「終点」からの分析です。

• 活用例： コンバージョン（サンクスページ）を「終点」に設定し、その直前に見ていたページを分析する。
• 分析の視点： 「CVしたユーザーの多くは、料金表ではなく『お客様の声』を見ていた」といった、勝ちパターン（ゴールデンルート）を発見できます。

標準レポートとは異なり、探索レポートで使用できるデータの保持期間は、設定によって異なります。
デフォルトでは「2ヶ月」になっていることが多いため、管理画面の[データ設定] > [データ保持]から「14ヶ月」に変更しておくことを強く推奨します。

参照元：[GA4] データの保持 – アナリティクス ヘルプ

データ量が多すぎる場合や、逆にユーザー数が少なすぎて個人が特定される可能性がある場合、データの一部が省略（サンプリング）されたり、閾値が適用されて「0」と表示されたりすることがあります。
正確な数値が必要な場合は、期間を短く区切るなどの工夫が必要です。