ECサイトの「スピード改善」|0.1秒の表示遅延が離脱を招く技術的理由

「広告費をかけて集客しているのに、コンバージョン率(購入率)が上がらない」
「スマホで見ると、商品画像が表示されるまでに時間がかかる」
大阪でECサイトの運営やリニューアルをご検討中の企業様から、このようなご相談をよくいただきます。実は、ECサイトにおいて「表示速度」は、デザインや価格設定と同じくらい、あるいはそれ以上に売上を左右する重要な要素です。
実店舗で例えるなら、レジに行列ができている状態と同じです。どれだけ魅力的な商品があっても、会計に時間がかかればお客様は商品を棚に戻して帰ってしまいます。
今回は、ECサイトにおける「スピード」がいかにビジネス成果に直結するかをデータで示しつつ、Shopifyやmakeshopなどのプラットフォームで実践できる技術的な改善施策について解説します。
なぜECサイトで「スピード」が売上を決めるのか?
「たかが1秒、されど1秒」。Webの世界において、表示速度の遅延は致命的な機会損失を生み出します。世界的なテック企業の調査データを見れば、その深刻さが分かります。
0.1秒の遅延が招く「1%」の売上ダウン
世界最大のECサイトであるAmazonは、過去のA/Bテストにおいて衝撃的なデータを発表しています。
同社の調査によると、ページ読み込み速度が 0.1秒(100ミリ秒)遅れるごとに、売上が1%減少するという結果が出ています。
出典:Amazon Found Every 100ms of Latency Cost them 1% in Sales – GigaSpaces
これは、年商1億円のECサイトであれば、わずか0.1秒の遅延で年間100万円の損失が出ることを意味します。逆に言えば、スピードを改善するだけで売上を底上げできるポテンシャルがあるということです。
「3秒」の壁を超えると半数が離脱する
Googleの調査データ(Think with Google)によると、モバイルサイトの読み込み時間が長くなるほど、ユーザーの直帰率(何もせずにサイトを去る確率)は急激に上昇します。
| 読み込み時間 | ユーザーの行動予測 |
|---|---|
| 1秒から3秒に増加 | 直帰率が 32% 上昇 |
| 1秒から5秒に増加 | 直帰率が 90% 上昇 |
| 3秒以上かかる場合 | 訪問者の 53% が離脱 |
出典:New Industry Benchmarks for Mobile Page Speed – Google (PDF)
特にスマートフォンユーザーは「待つこと」に対して非常にシビアです。移動中や隙間時間にショッピングを楽しむユーザーにとって、表示の遅さはストレスそのものです。
ECサイトが「重く」なる3つの技術的要因
では、なぜECサイトは表示速度が遅くなってしまうのでしょうか? 主な原因は以下の3点に集約されます。
1. 画像データの容量過多
ECサイトは商品の魅力を伝えるために多くの高画質写真を使用します。しかし、撮影したままの巨大なデータをそのままアップロードしてしまうと、ページの読み込みに膨大な時間がかかります。
- 一眼レフで撮影した数MBある画像をそのまま掲載している
- スマホ表示なのにPC用の巨大な画像を読み込ませている
- 次世代フォーマット(WebPなど)を活用していない
2. アプリやタグの入れすぎ
「便利そうだから」と機能拡張アプリを次々とインストールしたり、広告計測タグを大量に埋め込んだりしていませんか?
外部スクリプト(JavaScript)が増えるほど、ブラウザの処理負荷が高まり、メインコンテンツの表示(LCP)や操作への反応(INP)が遅れます。特に、すでに使っていないアプリのコードが裏側で動き続けているケースはよくある失敗例です。
3. サーバーやシステムの問題
利用しているサーバーのスペック不足や、古いシステム設計がボトルネックになることもあります。ただし、ShopifyやmakeshopなどのSaaS型カートシステムを利用している場合、サーバー環境はプラットフォーム側に依存するため、ユーザー側では「設定」や「構築方法」での最適化がメインになります。
プラットフォーム別・スピード改善のポイント
ここからは、大阪の企業様でも利用率の高い「Shopify」と「makeshop」に焦点を当て、具体的な改善アクションをご紹介します。
digrartは「Shopifyパートナー」および「makeshop認定パートナー」です。それぞれの仕様を熟知した上で、最適なチューニングを行います。
Shopify(ショッピファイ)での対策
不要なアプリの削除とコード整理
Shopifyアプリは手軽に機能を試せる反面、削除しても「残骸コード」がテーマファイル内に残ることがあります。定期的にアプリの利用状況を見直し、完全に削除するだけでなく、テーマのLiquidファイル内に不要なコードが残っていないか専門的なチェックを行うことが重要です。
画像の最適化とLazy Load
Shopifyは自動でWebP変換などを行ってくれますが、元データが巨大すぎると処理に負荷がかかるため、アップロード前の圧縮を推奨します。また、ファーストビュー(最初に表示される画面)以外の画像には loading="lazy" を付与し、遅延読み込みさせることで初期表示を高速化します。
makeshop(メイクショップ)での対策
クリエイターモードの活用
従来の「ベーシックモード」よりも、HTML/CSSの自由度が高く、SEOや表示速度に有利な設計が可能な「クリエイターモード」への移行を推奨します。クリエイターモードでは、無駄なタグの出力を抑え、スマートなソースコードを実現できます。
トップページの軽量化
特集バナーやランキング、Instagram連携などをトップページに詰め込みすぎると、表示速度が著しく低下します。ユーザーが見たい情報は何かを整理し、コンテンツの引き算を行うことも立派なスピード改善策です。
まとめ:スピード改善は「ユーザー体験」への投資
ECサイトにおける表示速度の改善は、単なる技術的な作業ではありません。お客様をお待たせせず、快適にお買い物を楽しんでいただくための「おもてなし」そのものです。
「自社サイトの表示速度が適正か知りたい」「具体的な改善箇所を診断してほしい」という方は、ぜひdigrartにご相談ください。現状の数値を分析し、売上アップにつながる最適な改善プランをご提案いたします。
大阪でECサイトの構築やリニューアルをご検討の方は、ぜひ一度ご相談ください。
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関連サービス:大阪のECサイト制作・構築
この記事を書いた人
大阪市中央区にて2009年よりWeb制作・運用支援を行い、1,000件以上の実績を持つWeb制作会社「digrart(ディグラート)」編集部が、本記事を執筆・監修しています。
現場で培った豊富な知見を活かし、Webサイト制作、ECサイト制作、SEO対策、Webコンサルティングの実践的なハウツーをお届けします。
初心者からプロまで、Web戦略の成功をサポートする実務ベースの情報が満載です。
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